2007.06.20 : 平成19年第2回定例会(第10号) 本文
「緊急地震速報」
◯早坂委員
緊急地震速報について伺います。
いよいよ本年九月から、緊急地震速報が一般に開放されます。P波とS波の伝達速度の違いに着目し、大きな被害をもたらすS波到着の前に、例えば二十秒後に大きな揺れが来ますなどと警告をしてカウントダウンを始め、ゼロになったと同時に揺れが来るという、まさに革命的な技術です。
学校での実証実験によれば、五秒あればすべての生徒が机の下に潜れ、八〇%も死傷者が軽減するというデータがあります。兵庫県監察医の調べによれば、阪神・淡路大震災では死者の九五%が即死でした。そこに数秒ないし数十秒の猶予があれば、社会のさまざまな分野で革命的な防災効果をもたらすものと考えます。
既に総合防災部では試験的にこのシステムを導入しており、また、局を横断しての検討会も開かれているようです。今後、他の東京都施設での導入や、民間での普及啓発のためのPRなどを積極的に推進していくべきと考えます。ご見解を伺います。
◯総務局長(押元洋君)
緊急地震速報に関するご質問にお答えを申し上げます。
このシステムは、大きな揺れが到達する前に危険回避行動をとることで被害の軽減が期待できるシステムでありまして、都は、新たな地域防災計画で減災目標を達成するための有効な手段の一つに位置づけたところであります。
既に、本庁舎では、防災部門で初動態勢を確立するため試行的に導入しており、現在、来庁者などの安全確保にも活用できるよう、整備を進めております。
また、鉄道や病院などの都施設につきましては、関係局による会議で、施設の特性に応じた効果的な活用方法などの検討を行っているところでございます。
今後、九月からの本格実施を踏まえ、情報提供の留意点などをまとめた都施設の運用指針を定めますとともに、ご指摘のありました民間への周知を図るなど、積極的に導入を促進してまいります。