2011.09.29 : 平成23年_第3回定例会
「緊急豪雨対策」

二十三番(早坂義弘君) 

 最後に、緊急豪雨対策について伺います。
 今月の台風十二号、十五号は、各地で歴史的被害をもたらしました。また、多発するゲリラ豪雨対策も急がれるところです。東京都は昨年、建設局、都市整備局、下水道局の三局連携で、緊急豪雨対策を策定し、浸水危険地域の重点整備と、そのスピードアップをうたっています。
 このうち、下水道事業の取り組み状況について伺います。
 私の住む杉並区、JR阿佐ケ谷駅周辺は、これまで残念ながら浸水被害の常襲地となっていました。
 そこで、東京都は、雨水貯留管の整備を進めています。その進捗状況について伺います。
 ありがとうございました。(拍手)

   〔下水道局長松田二郎君登壇〕
◯下水道局長(松田二郎君)

 二件のご質問にお答えをいたします。
 まず、緊急豪雨対策における下水道事業の取り組みについてでございます。
 局所的豪雨が頻発する一方で、東京では地下街利用の高度化による浸水リスクが増大をしております。そこで、大規模地下街などの周辺では、一時間七五ミリの降雨に対応できる貯留施設などの整備を進めております。これまでに整備した新宿駅周辺などの四地区に加え、新たに渋谷駅東口周辺や東京駅丸の内口周辺など五地区を追加することとし、このうち渋谷駅東口周辺については、街区基盤整備事業の中で貯留施設の整備を行うもので、今年度中に工事に着手をいたします。
 また、神田川、石神井川、白子川の三河川流域において、下水道施設を前倒しで整備することといたしました。このうち、杉並区などの雨水を集める神田川流域においては、桃園川幹線流域で新たな幹線を整備するため、調査設計に着手をいたしました。
 次に、JR阿佐ケ谷駅周辺における雨水貯留管整備の現在の進捗状況についてでございます。
 駅周辺はくぼ地であり雨水が集まりやすいという地形的な特徴があることから、過去に繰り返し浸水被害が発生をしており、特に平成十七年九月の集中豪雨では、駅前一帯が浸水する被害となりました。被害の早期軽減に向け、阿佐谷南地区を対策促進地区として重点化し、阿佐ケ谷駅の東側を南北に通る都道中杉通りの道路下に、内径二・八メートル、延長約四百五十メートル、貯留量約二千四百立方メートルの貯留管を整備することといたしました。
 駅前ロータリー内に工事の作業基地を設置するに当たり、区と連携して関係機関との調整を進め、工事に着手することができました。また、地元の皆様のご協力をいただくことで、工事を円滑に進めることができております。
 その結果、当初、平成二十四年度中の完成の予定でございましたが、平成二十三年度末には完成できる見込みとなっており、早期の浸水被害の軽減に向けまして、引き続き、全力で工事を進めてまいります。