2012.10.17 : 平成23年度_各会計決算特別委員会第1分科会
「ハイパースムーズ作戦(集中的な渋滞対策)」

早坂委員 

 それでは、集中的な渋滞対策について伺います。
 この対策は、平成二十年度からハイパースムーズ作戦と銘打ってスタートした事業で、東京都、警視庁、東京国道事務所が連携し、既存の道路空間を活用した、即効性のある渋滞対策を行おうとするものであります。
 ハイパースムーズ作戦は、これまでの交差点を中心とした点の対策から、渋滞を路線区間単位でとらえる線の対策へと新たな展開を図るとともに、インテリジェント・トランスポート・システムズ、ITS技術を導入しながら、交通流の円滑化を図る事業であります。
 青少年・治安対策本部は、警視庁など関係機関にまたがる対策を取りまとめ、局横断的に事業を進めてきておりますが、改めてハイパースムーズ作戦の対策の内容について伺います。

◯五十嵐治安対策担当部長

 ハイパースムーズ作戦の対策の内容といたしましては、路線区間を特定して実施する対策と、路線区間を特定しないで、対象路線区間全体を対象として実施する対策の二種類がございます。
 路線区間を特定して実施する対策といたしましては、交差点の五、六百メートル手前に設置した感知器の情報をもとに、交差点に到着する交通流を予測して信号制御を行う需要予測信号制御の導入、ルート別の混雑状況や所要時間を表示する交通情報板の設置、信号待ちをする車両が右左折レーンを越えて、直進車両が速度低下を起こすことを防止するための右左折レーンの導入等の道路改良などがございます。
 また、路線区間を特定せず、対象路線区間全体を対象として実施する対策といたしましては、路上における荷さばき行為を抑制するため、駐車場事業者の協力を得て行う荷さばき可能駐車場の設置や、乗客待ちのタクシー待機列に起因する渋滞を解消する客待ちタクシー対策、ドライバーへの普及啓発等がございます。

早坂委員

 それでは、平成二十三年度の対策路線、対策内容とその効果についてお伺いいたします。

◯五十嵐治安対策担当部長

 平成二十三年度は、環七通り対策といたしまして、需要予測信号制御の導入、交通情報板の設置を行いました。また、目白通りで需要予測信号制御の導入、甲州街道及び環八通りで道路施設の改善を行いました。このほか、青梅街道、昭和通り対策として、交通情報板の設置を行いました。
 対策の効果につきましては、このハイパースムーズ作戦は、平成二十年度から二十七年度までの八年間の事業でございまして、最終年度である二十七年度において、事業対象である三十路線区間全体として、ピーク時の旅行時間を三〇%削減するという目標を設定してございます。この目標に対しまして、前期四年間が経過した時点で一二・三%の削減という結果が得られております。

早坂委員

 八年間で三〇%の削減目標に対して、前期四年間で一二・三%を達成したということであり、着実に進んでいるということが理解できました。