No.16(2016.03.25 :平成28年第1回定例会(第6号) 本文)
予算特別委員長の報告
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◯議長(川井しげお君) 本案中、予算特別委員会に付託いたしました議案につきまして、予算特別委員長の報告を求めます。
 予算特別委員長早坂義弘君。
   〔七十二番早坂義弘君登壇〕
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七十二番(早坂義弘君) ただいま上程されました第一号議案、平成二十八年度東京都一般会計予算外二十六議案の予算特別委員会における審査の経過概要と結果についてご報告申し上げます。
 平成二十八年度当初予算は、一般会計七兆百十億円、特別会計四兆四千五百三十九億円、公営企業会計二兆千九百十一億円、総額十三兆六千五百六十億円で、バブル経済期に比肩する規模となりました。
 都税収入は、企業収益が伸びを見せていることから、前年度と比べて一千八百六十七億円、三・七%の増となる見込みです。しかしながら、この都税収入は、景気変動の影響を受けやすく、かつてリーマンショック後に一年で一兆円が減るなど、これまで極めて不安定な形で増減を繰り返してまいりました。
 本委員会では、この予算案が都民生活に及ぼす影響の大きさに鑑み、慎重かつ精力的に審査を行ってまいりました。
 最初に、総括質疑について申し上げます。
 総括質疑は、三月七日から三日間にわたり行われ、平成二十八年度予算の考え方を初め、十年後、二十年後を見据えた都政運営や、二百を超える新規事業などについて活発な議論が行われました。
 初めに、行財政運営全般に関してです。
 基金と都債の活用、公金管理、入札契約制度、行政改革などについて幅広く議論が行われました。
 続いて、各分野の質疑について申し上げます。
 まず、経済産業振興です。
 MICE誘致、海外展開など中小企業支援、創業支援、事業承継支援、林業振興、都内産食材や公衆浴場の魅力発信などについて、雇用対策では、高齢者、障害者の就業支援、非正規雇用対策などについて、観光施策では、外国人旅行者の受け入れ環境整備と誘致策、多摩・島しょの観光振興、水辺のにぎわい創出などについて議論が行われました。
 次に、都市基盤整備です。
 都市づくりの基本方針、都市計画道路の整備、老朽マンションの再生、管理や、既存住宅の有効活用、鉄道連続立体化、渋滞対策、港湾整備、離島航空路線、土地区画整理事業などについて議論が行われました。
 次に、環境対策です。
 水素社会の実現、再生可能エネルギーの利用拡大、緑化施策、海上公園の水質改善などについて議論が行われました。
 次に、福祉、保健医療施策です。
 がん、難病医療機能の強化、外国人への医療情報提供、在宅療養支援、認知症対策、高齢者施設の整備、島しょ医療、介護、保育人材の確保、救急搬送、社会的養護、病院の健全経営、貧困と格差の是正などについて議論が行われました。
 次に、教育、文化です。
 学校教育の諸課題、グローバル人材の育成、海外との教育交流、伝統文化の魅力発信、多摩の文化振興などについて議論が行われました。
 次に、オリンピック・パラリンピック、スポーツ振興についてです。
 リオデジャネイロ大会時の東京の魅力発信、被災地の復興支援、オリンピック・パラリンピック教育、ラグビーワールドカップ二〇一九、障害者のスポーツ環境、東京都の費用負担などについて議論が行われました。
 次に、防災対策、危機管理対策です。
 災害に強いまちづくり、河川の耐震化、大規模水害や土砂災害対策、帰宅困難者支援、民間の力の活用、サイバーセキュリティーなどについて議論が行われました。
 このほかにも、共生社会の実現、女性の活躍推進、結婚支援、消費者被害防止、水道、下水道事業、横田基地などについて議論が行われました。
 総括質疑を終了した後、部局別質疑を行うため、本委員会の実施要領に基づき、議長を通じて各常任委員会に調査を依頼いたしました。
 この調査結果をもとに、三月二十二日締めくくり総括質疑が行われました。
 初めに、行財政運営全般に関してです。
 財政運営、行政改革、業務委託、税源確保などについて議論が行われました。
 続いて、各分野の質疑について申し上げます。
 まず、経済産業振興です。
 海外販路開拓や人材確保などの中小企業支援、都市農業振興、官民連携ファンドの活用などについて、観光施策では、外国人旅行者の受け入れ環境整備、都立庭園の活用などについて議論が行われました。
 次に、都市基盤整備です。
 都市計画道路の整備、都道のバリアフリー化、無電柱化、連続立体交差事業、臨海部のまちづくり、住宅施策、都民要望の反映などについて議論が行われました。
 次に、環境対策では、環境施策の的確な実施について議論が行われました。
 次に、福祉、保健医療施策です。
 待機児童対策、保育士などの福祉人材の確保、社会的養護、認知症高齢者などの支援、障害者支援、貧困対策、女性の健康支援、地域医療連携、コンプライアンスの徹底、動物愛護などについて議論が行われました。
 次に、教育、文化では、伝統文化教育、主権者教育、障害者芸術の振興などについて議論が行われました。
 次に、オリンピック・パラリンピック、スポーツ振興です。
 パラリンピックの認知度向上や盛り上げなど、障害者スポーツの振興、二〇二〇年大会に向けた施設整備や大会成功に向けた東京都の役割、大学との連携について議論が行われました。
 次に、防災対策、危機管理対策では、自助、共助の推進や大規模水害対策などについて議論が行われました。
 このほか、女性の活躍推進、犯罪被害者支援、特殊詐欺対策、障害者のボランティア参加、心のバリアフリー、水道事業などについて議論が行われました。
 以上のような経過で、全ての付託議案に対する質疑を終了し、三月二十三日の委員会において討論、採決の運びとなりました。
 当日は、討論に先立ち、畔上委員外四名より、第一号議案、第十一号議案、第十九号議案及び第二十五号議案の編成替えを求める動議が提出され、趣旨説明が行われました。
 趣旨説明後、各会派代表委員が全議案に対する討論を行い、終了後、採決に入りました。
 まず、第一号議案外三議案の編成替えを求める動議については、起立少数で否決されました。
 次に、第二十五号議案については、起立多数で原案のとおり決定されました。
 次に、第一号議案、第三号議案、第十一号議案、第十三号議案、第十六号議案から第二十号議案まで及び第二十三号議案については、起立多数で原案のとおり決定されました。そのほか十六議案については、全会一致をもって原案のとおり決定されました。
 なお、起立多数で決定した議案につきましては、少数意見の留保がありましたので、あわせてご報告申し上げます。
 以上が本委員会における審査経過の概要と審査結果であります。
 これをもちまして委員長報告を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
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◯議長(川井しげお君) 以上をもって予算特別委員長の報告は終わりました。